みみの会 on Line

出版・メディア関係者の勉強&情報交換の場、「みみの会」です。93年3月より、26年間(100回以上)にわたって活動しています。

広島屋根屋のロードムービー! ドキュメンタリー映画『藝州かやぶき紀行』


前回講演していただいた、青原監督からメールをいただきました。ぜひご覧下さい。

『藝州かやぶき紀行』は、毎日新聞産経新聞日本農業新聞キネマ旬報に紹介されましたが、
残念ながらお客さま数は苦戦をしているようです。 でも、映画は面白いです。 私は27日にも観に行く予定です。青原さんから届いたメールを転送いたします。お時間があればぜひ劇場に足をお運びください。

予告編 http://jp.youtube.com/watch?v=lrrxyr3Hmro


全国出稼ぎ上映スケジュール。

ポレポレ東中野公開
5月31日(土)から6月27日(金)まで絶賛上映中!
上映時間:10:20より1回上映
 入場料金:一般1,500円 
 大学・専門1,300円 中高シニア1,000円
 前売り1,300円 (4月末頃発売開始!)
★青原さとし最終連続トーク
 6月23日(月)〜27日(金)
 10:20上映終了後
 ポレポレ東中野
 東京都中野区東中野4-4-1 ポレポレ坐ビル地下
  TEL 03-3371-0088
http://www.mmjp.or.jp/pole2/


 
■他、今後の予定
京都 
『藝州かやぶき紀行』関西上映
6月22日(日)美山町特別先行試写会
 〜バスをチャーターし京都市内のお客さんも募る。
  美山町文化ホールにて映画上映後
  茅葺き若手職人による茅葺き実地説明会
7月7日みなみ会館ロードショー
以後
大阪 シネヌーヴォ
広島 横川シネマ(広島再上映・7月末頃)
順次公開予定!

【撮影・構成・語り】 青原さとし(2007年/カラー/DV/90分)

【内容】
広島在住のドキュメンタリー監督、青原さとし(代表作・『土徳-焼跡地に生かされ
て』)が、
故郷・広島で二年かけて仕上げた渾身のドキュメンタリー映画
映画は冒頭から広島県の山間地から瀬戸内海まで幅広い領域の茅葺き民家へいざな
う。
安芸高田市の茅葺き民家に暮らす100歳を越えるのおばあさんは、
集落すべて茅葺きだった時代を懐かしみ、庄原市の小さな集落の老夫婦は、
夏は涼しく冬は暖かいと茅葺き民家の良さを語る。瀬戸内海・大芝島のおばあさん
は、
船で茅屋根材料を運んだことをなつかしそうに語る。
茅葺き民家は、どこか郷愁すら感じさせる。
かつては広島市内の都市周辺ですら軒をつらね、明治時代後期から昭和30年代まで
に、
広島の茅葺き職人が、関西、山口県、北九州などに大量に出稼ぎにいき
「芸州屋根屋」という名を広め隆盛を極めたいわれている。
しかし近年、茅葺き民家は、急激に消滅の途をたどり、
現在、県内には、人が実際に暮らす茅葺き民家はわずか百棟。
茅葺き職人は数人。農山漁村の人口激減と高齢化、宅地造成化、ダム開発による集団
離村…。
非情なまでの時代の流れによって、いまや風前の灯火となった。
映画では東広島市志和堀唯一の茅葺き職人・石井元春さんが行う茅刈り、
茅ヘギ、茅葺き、ハサミ入れなど屋根葺き替え作業の全工程を主軸に、
県内各地の職人や生活者の証言を綴り「芸州屋根葺き技術」の全体像をさぐる。
後半、50年以上前に芸州屋根屋の出稼ぎ先・山口県、北九州、京都、滋賀県など
広範囲に訪ね、ときには重く、ときにはユーモラスに、
その実像に迫っていく。その実像に迫っていく。
浮かび上がってくる農村の営みの広大なひろがり。
忘れられてゆく茅葺き民家、その未来への願いとは!

【コメント】
大林宣彦映画作家
人の智慧、業、汗こそが、大切な暮らしの資源です。
職人の仕事こそが、豊かな暮らしを映す鏡です。
そんな思いが、いまぼくらの心に、切実に蘇りつつありませんか?
この映画は、誠実に、真っ直ぐに、そういうぼくらの願いに応えてくれます。
失われた大切な日本の何かを、さあ、ぼくらよ、どうしよう!

姫田忠義民族文化映像研究所 所長)
私たちのくらす日本列島。
その独自の風土から生まれた伝統的民家のカヤ葺き屋根。
芸州(広島)は、その屋根葺き職人の輩出地である。
芸州職人の技術とはどんなものか、
その手が、体が、覚え伝えてきたものは何か。
職人たちの足跡をたずねるこの映画の旅は、
また汲めども尽きぬ芸州人風土記でもある。

安藤邦廣(筑波大学教授)
藝州屋根屋に焦点をあてた映像記録は、これまで類例がなく
大変貴重なドキュメンタリーであり、
学術的資料としても価値が高い。

部谷京子(映画美術監督・広島出身)
私の実家は瀬戸内海の能美島にあり、かつては茅葺きであった。
幼い頃、大きな竈と井戸のある台所は、私の大好きな遊び場だった。
屋根はとても高く天窓がついていて、
そこだけ四角いガラスの向こうには、いつも空が見えていた。

松江哲明(ドキュメンタリー監督)
建築関係が全く疎い僕でも「分かる」かやぶき。
出てくるじいちゃんたちが語る情報以上の「魅力」。
過剰な「訴える」感のない、極めてナチュラルな人たちだから、
ラストのオチにも「ははっ」とほっこり笑える。


【撮影地】広島県東広島市熊野町、可部、安芸太田町北広島町、神石高原町三次市、東城町他 山口県山口市各地、萩市柳井市 福岡県:田川市 京都府南丹市美山町他 滋賀県高島市今津町
【助成】 文化庁  ひろしま文化振興財団 【後援】(財)日本ナショナルトラスト
【製作】?新日放・Imagine  
【スタッフ】プロデューサー 明比 竜次 撮影 斉藤博文  他 

【配給】『藝州かやぶき紀行』上映実行委員会