みみの会 on Line

出版・メディア関係者の勉強&情報交換の場、「みみの会」です。93年3月より、26年間(100回以上)にわたって活動しています。

第76回みみの会 (4月6日に行います)

miminokai2006-03-08


 今回は「貸本マンガ」がテーマです。
 貸本マンガは、1950年代から60年代半ば過ぎまでにかけて存在した、ある意味では特殊なマンガです。特殊とはいえその時代、つねに子どもたち、あるいは若年労働者のかたわらによりそったマンガでした。どんなに長く見積もっても、ほんの20年ほどしか戦後史のなかで存在しなかった大衆文化でしたが、そこには戦後の刻印が深く刻まれています。

 そのはかない命運にあった貸本マンガが、現在の多様なマンガ表現の可能性を切り開いたのでした。ポプラ社から出版された『貸本マンガRETURNS』貸本マンガ史研究会編・著)は、そのような貸本マンガとはどのような世界であったのかを描いたものです。今回は、戦後の貸本業界(版元、取次、貸本屋)、貸本マンガの流通過程、マンガ家、読者像などもふくめ、貸本マンガとは何だったのか? を語りたいと思います。
貸本マンガ史研究会
 現在会員6名。1999年、梶井純権藤晋三宅秀典などで結成。貸本マンガ関係者(貸本マンガ家、出版関係者など)へのインタビューを重ね、毎月1度研究会例会を開催。テーマは、貸本マンガの全容を戦後史的な視角で記録、分析し、将来的には体系的な「貸本マンガ史」を書き上げることにある。現在、会誌『貸本マンガ史研究』を16号まで発行。

日時:4月6日(木)午後7時〜8時45分(受付は6時30分〜)
場所:九段社会教育会館 3階 第1学習室
講師:三宅秀典氏(貸本マンガ史研究会代表)
会費:1000円
会終了後、懇親会を行う予定です。どうぞご参加ください。

『貸本マンガRETURNS』
2006年3月10日ポプラ社から発売
貸本マンガ史研究会編/著
A5版/336ページ/定価:1800円(+税)

[主な内容]
序章 貸本マンガの豊かな世界
1章 ヒーロー現る!!−時代劇マンガの世界
2章 ミステリ、ハードボイルドの誘惑―探偵ものからアクションまで
3章 少女たちの夢のゆくえ―少女マンガの世界
4章 異世界への誘い―怪奇マンガの世界
5章 青春てなんだ!―貸本マンガの終焉と青春マンガ
終章 貸本マンガに溺れて
資料編 貸本マンガ関係年表・貸本マンガ家リスト1000+α
    主要貸本マンガ出版社リスト  その他コラム多数掲載

                                                                                                                                  • -

みみの会は、出版関係者を中心とした勉強/交流の会です。
出版関係者でなくても、どなたでも参加できます。
案内の転送も歓迎します。

 お問い合わせは: はる書房 さくま Tel/03-3293-8549
 メール: miminokai@yahoo.co.jp
 みみの会ブログ: http://d.hatena.ne.jp/miminokai/
 みみの会についてくわしくは: http://d.hatena.ne.jp/miminokai/about

                                                                                                                                  • -